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『業務別データベース設計のためのデータモデリング入門』 渡辺幸三
『業務別データベース設計のためのデータモデリング入門』 渡辺幸三

データモデリングの基礎から、代表的な業務を取り上げ、事例を通じてモデリング手法を学習できるモデリング入門書。現場から見ると抽象的すぎることの多いモデリング解説書の中で、業務アプリケーション構築に的を絞って、具体的な地に足のついた解説をしてくれています。新人SEはもちろん、プログラマーも是非目を通しておきたい一冊。在庫管理も大きく取り上げられているので、物流関係の業務に新しく配属された方にもお勧めです。

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出荷先・受荷主

 出荷先とは、読んで字のごとく物品を出荷する具体的なあて先です。受荷主・配送先等と呼ばれることもあります。
 BtCの場合、出荷先と得意先は一致する場合が多いですが、それ以外では出荷先と得意先は必ずしも同じではありません。
 出荷するあて先が異なっていても、会計上は同じ会社に請求する場合、得意先は一つになります。
 逆に異なる得意先から一つの出荷先に出荷する場合もあり得ます。
 原則として出荷先・得意先・荷主は別個に管理されますが、荷主ごとに出荷先のグループが決まっている場合などは、出荷先と荷主を紐付けて管理することもあります。
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出庫・出荷 | 出荷先・受荷主

導線

 導線とは、建物等の中で人が動く時にルートのことです。「動線」と書くこともあります。
 小売業等で店内を消費者が通るルートを示す意味で使われるほか、学校や病院での人の通り道のことも導線(動線)と呼ばれます。
 倉庫における導線とは、ピッキングの際のロケーション間移動ルートを示します。
 スペースの限られた倉庫内でピッキングを行う際、作業者の導線(動線)がぶつからないように設計できれば、作業効率の向上が望めます。
 そのためには、予めロケーションからロケーションを結ぶ導線(動線)を定義しておく必要があります。
 このデータを元に、出荷指示の際に順序に基づいてピッキング指示を出す形になります。
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在庫 | 導線

赤黒処理

 赤黒処理とは、あるデータを訂正する際、元のデータを上書き・変更するのではなく、元のデータを打ち消すマイナスのデータ(赤)を挿入した上で、新たに訂正後のデータ(黒)を挿入する処理のことです。赤黒基準とも言います。
 倉庫管理では、例えばある商品の入庫実績を200と入力した後で2000と訂正したい場合、200のデータ(データベース上の行)を更新(UPDATE)するのではなく、-200のの行を挿入(INSERT)し、さらに2000の行を追加する、といった処理を指します。
 赤黒処理を行うのは、訂正の履歴をすべて記録するためです。受払に関わるデータは改ざんされることがあってはなりませんが、訂正をすべて禁止してしまうシステムは現実的ではありません。そのため、何をどのように誰が訂正したか、すべてデータベース上に記録が残るようにします。
 一つのデータを訂正する度に二行のデータが追加されるため、データ量が膨らんでしまう欠点があります。そのため、闇雲に赤黒処理を導入するのではなく、要件により必要十分な更新履歴が残るよう設計する必要があります。
 倉庫管理システムの場合、入庫・出庫・移動・廃棄・棚卸といった主たる受払いでは赤黒処理を検討すべきでしょう。ただし棚卸については、確定後のデータを変更不可とし、棚卸在庫(棚卸を宣言した時点での在庫)の記録が残っていれば、在庫に対する増減を特別に赤黒処理する必要はないとも思われます。
 移動・廃棄等ではなく一般入出庫や商品振替としている場合でも同様です。
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倉庫全般 | 赤黒処理

棚卸

 棚卸とは、データ上の在庫数量と実際の在庫数量との差異を把握するために、実際の在庫数量を確認するための作業のことです。システムの管理している理論数と現実の実棚数を一致させるために行います。
 正確には、このような実際に在庫数を数える棚卸は「実地棚卸」であり、これとは別に帳簿上で在庫を数える「帳簿棚卸」がありますが、システム化された倉庫では意味をなさないため、現在では棚卸といえば「実地棚卸」のことだと考えて差し支えありません。
 棚卸はすべての倉庫で一斉に行うとは限らず、むしろ特定の倉庫やさらにその一部のロケーション、パレットなどで実施されます。このような棚卸を「全棚棚卸」「棚指定棚卸」などと呼びます。
 また特定の商品だけを対象とする「商品棚卸」という方法もあります。
 棚卸のプロセスは、まず「指示」の作成から始まります。棚卸指示とは、あるロケーションや商品について、実際の在庫を確認せよ、という指示書の発行のことです。
 棚卸指示を発行するとき、データ上の在庫をそのまま指示書に反映させる「在庫実績」という方法もあります。ゼロから棚卸のデータを作成するのは手間なため、原則としてデータは正しい、と仮定して、棚卸作業では差分のみを記録していくようなやり方です。
 次いで確認した在庫をシステムに登録していく「実績」の作業があります。データより多ければプラス、少なければマイナスの受払となります。データ上存在しない在庫があったとき、逆にあるはずの在庫がまったくなかったときも、同様ですが、データベース上は行が増えることになります。
 また、同じ商品でもロットが異なったとき、賞味期限が異なった場合などは、データ上の在庫に対してマイナスの実績を追加した上で新たに行を追加する、という処理が行われます。これらは在庫管理上重要なデータで、棚卸といえど自由に変更できてはならないのです。

 棚卸で気をつけなければならないのは、差分の把握です。
 実際の在庫は棚卸の結果そのものですが、問題は差分を求める対象となるデータ上の在庫です。
 棚卸作業中、一切の入出庫を止められれば良いですが、実際にはそうもいかないことが多々あります。この場合、棚卸を「宣言」した時点での在庫をデータ上にコピーとして持ち、差数はこの「棚卸開始時点での在庫」との比較から計算することになります。
 実績をすべて入力し終わると、棚卸を「確定」する作業を行います。差数が在庫データに反映され、実在庫にあわせてデータ上の在庫が加算・減算されるのです。このとき、データ上の在庫へは、差数を加算・減算する必要があります。棚卸実績の在庫数をそのままデータに映すと、棚卸作業中の受払がデータに反映されなくなってしまうからです。

 なお、入庫・出庫を止めることはできなくても、引当については棚卸し中は一時中断することが望まれます。また引当中の在庫がある場合、この出荷予定が実績として登録されてから棚卸を宣言した方が良いでしょう。
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在庫 | 棚卸

マイナス在庫

 在庫管理システム・倉庫管理システムにおけるマイナス在庫とは、在庫数がマイナスになることです。
 マイナス在庫を認めるかどうかは、システムの仕様によります。
 マイナス入庫を認めない場合、在庫数に影響するすべてのオペレーションでマイナス在庫チェックを行う必要があります。
 出庫はもちろん、入庫のマイナス訂正、入庫返品、廃棄等の処理でマイナス在庫チェックを行わなければなりません。
 このとき、引当されている在庫については、実在庫数から差し引き、残りの在庫で当該オペレーションが実行できるか、チェックします。
 入数が設定されているか否かでも結果が分かれます。例えば一ボールの物品が必要で、在庫が一ケース、ケース入りボールが10と設定されている場合、ケースをボールにバラして「在庫あり」と判定するかどうかは、システムによります。一般にケースをボールにバラす等、小さい単位への換算は許されますが、逆にバラやボールを集めてケースにする等、大きい単位への換算は許されません。
 また、廃棄や移動についても注意が必要です。
 廃棄や移動は、ハンディターミナルや帳票類により「指示」が行われ、実際に廃棄や移動が完了して「実績」となります。「指示」の段階ではまだ在庫があるわけですが、例えば「指示」と「実績」の間に出庫のためにマイナス在庫チェックを行うと、入れ違いで在庫がなくなってしまう可能性があります。
 この場合、引当同様に「予約」するような処理を入れるか、指示の有無を確認する、等の処理が必要になります。
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在庫 | マイナス在庫

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